物流連会長ご挨拶
Greetings from the Chairman of Japan Assosiation for Logistics and Transport (JALoT)


Greetings from the Chairman of Japan Assosiation for Logistics and Transport (JALoT)
物流連第13代目の会長に就任致しました長澤仁志でございます。皆様のお力添えを賜り、大任を果たして参る所存ですので、ご指導ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
真貝前会長におかれましては、この2年間、様々な課題に対して、持ち前のリーダーシップを発揮され、日本の「持続可能な物流」の実現、「物流界全体の更なる発展」にむけて着実に前進させてくださいました。そのご功績に改めて深く感謝申し上げます。
さて、会長就任に際しまして、会員の皆様にいくつか私が重要と考える点を所信として申し述べたいと思います。
まず一つ目は、「物流に対する社会的認知・評価の一層の向上」です。外的環境の確実性が高まる中で、産業と人々の生活を支える国内外の物流の重要性についての認識は
相当程度進んできていると感じておりますが、他方、物流の担い手不足の問題は引き続き大きな課題です。若い世代に向けて、物流業の魅力、やりがいを発信する努力を続けたいと思います。
二つ目は、「社会インフラとしての物流機能の強化」です。IT化を含め、様々なイノベーションが各社の事業活動に変革をもたらしていますが、その過程においてはデータの標準化、サイバーセキュリティの確保など、業界全体で取り組むべき課題も少なくありません。かかる諸課題に対する官民連携した取り組みに積極的に参画していきたいと考えています。
三つ目は、「物流分野の環境・サステナビリティ向上」です。環境負荷を低減し、持続可能な物流を実現するためには、個々の企業の積極的な取り組みに加え、物流企業間での効率的な連携も重要な要素となります。それぞれの先進的な事例については共有し奨励することも大切であり、すぐれた取り組みに対する表彰制度を継続して実施したいと考えております。
最後に四つ目は、「物流事業者の海外展開の支援」です。海外で活動する物流事業者においては、事業遂行の円滑化、有事の際のサプライチェーンの多元化、強靭化が共通課題となっています。また、国際物流においても、規格の統一、標準化の動きが加速しております。引き続き、会員間あるいは行政当局との情報共有を図り、また、個別地域ごとの物流事業調査を進めてまいります。
昨年交付された改正物流法が今年は施行となり、来年からその具体的内容が実施に移されます。2030年度までの5年間を見通した、新たな物流施行大綱の議論も始まっており、物流にとって大きな節目の時期を迎えています。物流事業者と荷主、利用者が一体となって諸課題の解決に取り組むという、関係各位がこれまで培ってこられた基盤を大切に引継ぎ、一層発展させていく所存です。
以上の通り、私の所信を申し上げましたが、陸・海・空ときわめて多岐にわたる物流分野において、広く会員の企業、団体の皆様と意見を交わしつつ、共通課題に取り組んでまいりたいと存じます。更なる会員各社のご理解と力強いご支援をお願いし、私の挨拶とさせていただきます。
以上
一般社団法人日本物流団体連合会
会長 長澤 仁志