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物流環境大賞

物流団体連合会では、平成12年6月、物流部門における環境保全の推進や環境意識の高揚等を図り、物流の健全な発展に貢献された団体・企業または個人を表彰する「物流環境大賞」を創設いたしました。
これは、近年、物流分野においても環境との調和がますます重要となっているという現状から、物流部門において、優れた環境保全活動や環境啓蒙活動、あるいは先駆的な技術開発などを行なうことにより、環境負荷軽減の面から物流業の発展に貢献された方々を表彰する制度です。

第10回(平成21年度)表彰受賞者の概要

物流環境大賞
・受賞者
 ・日本郵船株式会社 殿
・功績事項
 ・太陽光パネル搭載自動車運搬船「Auriga Leader」の竣工と2010年「50%省エネ自動車運搬船」の開発・発注予定
・コメント
 ・化石燃料を利用するエンジンに替わって、電気モーターで動く船の開発を目指し、2008年12月に太陽光パネルを搭載した自動車運搬船「Auriga Leader」を竣工、大型船舶では世界初の試みとなる、太陽光エネルギーの一部を船の推力に充てる実証実験を行った。また、2010年に開発・発注予定の「50%省エネ自動車運搬船」にも約200数十kWのシステムを搭載予定である。
物流環境保全活動賞
・受賞者
 ・電源開発株式会社 殿 / 株式会社ジェイペック 殿 / 川崎近海汽船株式会社 殿  【共同申請】
・功績事項
 ・磯子火力発電所向け石炭二次輸送セルフアンローダー
・コメント
 ・従来船型での陸上揚炭クレーン使用による荷役方式をやめ、船舶側にセルフアンローダー(自動揚荷役設備)を設置し、石炭が外部に表出することなく作業が行える装置とした。平成20年3月に「JP COSMOS」、11月に「JP TSUBAKI」が竣工。受電についても陸上からとなり、本船側のエンジン停止状態で機器類稼働を可能にした。粉塵・騒音も殆どなく、排気ガスも出ない、環境にやさしい荷役を実現。

・受賞者
 ・社団法人日本電線工業会 殿 / 日本貨物鉄道株式会社 殿 【共同申請】
・功績事項
 ・「モーダルシフトに関するソリューションチーム」による31ftコンテナを利用した鉄道ラウンド輸送
・コメント
 ・(社)日本電線工業会と、住友電気工業(株)、古河電気工業(株)、SEIロジネット(株)、古河物流(株)、(株)合通、東武運輸(株)、日本鉄道鉄道(株)をメンバーとする「モーダルシフトに関するソリューションチーム」を結成し、関東→関西、関西→関東に各々が独自で行っていた金属製品のトラック輸送を、31ftコンテナを共同利用した宇都宮⇔大阪間の鉄道往復輸送を行うべく活動。トラックの陸上輸送に比べ、年間約242トンのCO2削減。
物流環境啓蒙賞
・受賞者
 ・日本通運株式会社 殿
・功績事項
 ・次世代環境教育用教材「kids X change」を利用した環境教育の普及支援活動
・コメント
 ・2007年の創立70周年記念事業の柱の一つとして社会貢献活動を掲げ、未来に向けて持続可能な社会を届けるために、未来の地球を担う子供たちに地球環境の現状と課題を知ってもらい、毎日の生活の中でCO2削減や、ゴミの削減など「持続可能な消費」を学んでもらう機会を提供。これまで、33校、2,423人の児童に対して授業を実施した。
物流環境負荷軽減技術開発賞
・受賞者
 ・光英システム株式会社 殿
・功績事項
 ・EMS(エコドライブ管理システム)推奨車載機器K250を利用し、インターネットを介してのリアルタイムでの統合輸配送管理ASPシステムによる燃費・ECO運行管理・顧客満足度の大幅向上への取り組み
・コメント
 ・従来のデジタコは、速度・走行距離・時間等を計測していたが、新方式車載端末では、デジタコ用途に加え、CANデータを利用し、秒単位の燃料使用量、0.1秒ごとの速度変化、使用ギア等を計測。エコドライブの推進に役立ち、トラックから排出するCO2を10〜50%削減可能とし、NOx削減及びテスト走行での燃費は、20%以上の向上が見られた。
物流環境特別賞
・受賞者
 ・佐川急便株式会社 殿
・功績事項
 ・「CO2排出権付き飛脚宅配便」サービスによるグリーン物流の提案と推進
・コメント
 ・「お客さまと一緒に行う環境保全活動」を展開していきたいと考え、消費者と事業者が直接的に温室効果ガス削減に貢献できる仕組み、「CO2排出権付き飛脚宅配便」サービスを提供。(株)千趣会のオンラインショッピングサイト「ベルメゾンネット」では、サービス開始から3ヶ月で約4.2トン相当のクリーン開発メカニズムのクレジット(CER)を日本政府へ移転できた。

・受賞者
 ・上野トランステック株式会社 殿
・功績事項
 ・業界に先駆けた電気推進船(スーパーエコシップ)の建造及び運行(内航タンカーのトータルパワーマネジメントへの取り組み)及び環境保全・安全確保への全社的な取り組み
・コメント
 ・国土交通省が推奨するスーパーエコシップ(SES)を業界に先駆け計画し、平成19年5月に「第五日光丸(499総トン数型内航ケミカルタンカー)」、11月に「なでしこ丸(749総トン数型内航オイルタンカー)」を建造。両船の運航実績を踏まえ、導入に消極的だった他社においても建造計画が具体化されるなど、省エネ・安全性・海洋環境保護など対応した技術的に取り組みを積極的に行った。CO2・NOxの削減量も従来型と比べ、20〜40%の削減を実現。

・受賞者
 ・株式会社神戸製鋼所 殿 / 芳賀通運株式会社 殿 【共同申請】
・功績事項
 ・パートナーシップによる株式会社神戸製鋼所アルミニウム製品をJR専用私有無蓋20ftコンテナを使用したモーダルシフト事業
・コメント
 ・環境負荷低減・事故削減が見込める効率良い輸送手段の検討を行い、無蓋20ftコンテナの導入とともに、鉄道輸送へシフト。コンテナ製作段階から両社が入り、製品の特性である高さ・集中加重に対応できるコンテナの作成を行った。宇都宮〜大阪・北九州向けアルミニウム製品の幹線輸送は、トラック台数換算で年間約1,200台の削減につながり、省エネルギー率で39.23%、省エネルギー量で17.7klの削減となる。

・受賞者
 ・日本パレットレンタル株式会社 殿
・功績事項
 ・レンタルパレットシステム普及によるCO2削減
・コメント
 ・一貫パレチゼーションは、パレットの総量を減らし、空パレット回収にかかるトラック台数・輸送距離を抑制する有効な手段だが、紛失・滞留という問題が生じがち。解決のために、レンタルパレット利用企業の得意先をネットワークし、パレットを共同回収する仕組みを構築。これにより、CO2の排出量を約11万トン(83%)低減することができた。

・受賞者
 ・味の素冷凍食品株式会社 殿 / 株式会社ニチレイフーズ 殿 / 日本水産株式会社 殿 / 株式会社ロジスティクス・プランナー 殿 【共同申請】
・功績事項
 ・四国エリアにおける共同配送の新ビジネスモデル
・コメント
 ・競合メーカー同士で直接利害関係の調整を行うというビジネスプロセス上の問題がありながら、ノンアセット型3PL業者を起用し、運営管理に主体的に関与することにより、運営上の課題・収支構造の可視化など図り、継続的改善の実現につなげている。2007年度通期で、共同化前のエネルギー使用量50,311GJに対して、共同化後36,010GJと28.4%のエネルギー使用量削減を実現させた。また、四国の成果を踏まえ、エリアの拡大を検討中である。
一般社団法人 日本物流団体連合会
物流環境大賞事務局

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-3 全日通霞が関ビル5階
電話:(03)3593-0139 / FAX:(03)3593-0138

過去の受賞者概要

関連リンク