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物流環境大賞

物流団体連合会では、平成12年6月、物流部門における環境保全の推進や環境意識の高揚等を図り、物流の健全な発展に貢献された団体・企業または個人を表彰する「物流環境大賞」を創設いたしました。
これは、近年、物流分野においても環境との調和がますます重要となっているという現状から、物流部門において、優れた環境保全活動や環境啓蒙活動、あるいは先駆的な技術開発などを行なうことにより、環境負荷軽減の面から物流業の発展に貢献された方々を表彰する制度です。

第14回(平成25年度)表彰受賞者の概要

物流環境大賞
・受賞者
 ・日本通運株式会社
・功績事項
 ・エネルギー見える化システムNEES(NITTSU ECOLOGY &ECONOMY SYSTEM)を活用した省エネルギーの取組み
・コメント
 ・日本通運では、全国に約2,000箇所あるエネルギー使用事業所のエネルギー使用量を正確に把握し、全社的に省エネの効果を上げてくことを課題としていた。このため、エネルギー見える化システムNEESを開発して、エネルギー使用データを統一管理し、そのデータを各現場から自由に閲覧できるようにした。NEESデータの実績・前年数値等を活用することにより、目標の設定・取組の検証など、省エネルギー活動をPDCAサイクルで行うことが可能となった。このシステムを活用し、全社で削減目標を設け、取組んだ結果、総電力使用量対前年▲3.4%(▲6,538,024KWH) を実現した。
物流環境保全活動賞
・受賞者
 ・信越化学工業株式会社
 ・日本貨物鉄道株式会社
 ・日本オイルターミナル株式会社
・功績事項
 ・鉄道モーダルシフトによる化成品輸送の効率化
〜石油貨車&化成品タンクコンテナ専用列車の誕生による液体品輸送の新たな可能性〜
・コメント
 ・信越化学工業(群馬事業所)では、原料として大量消費するメタノールを、遠距離からローリー輸送していたが、日々の在庫管理や、危険品の自動車輸送に伴うリスク、環境保全活動の推進といった課題への対応が必要であった。他方、日本貨物鉄道・日本オイルターミナルでは石油輸送列車・油槽所設備の有効活用が課題であった。これらの3社が協働し、各種設備改良・専用タンクコンテナの開発・輸送手順の変更等を行うことにより、(1)輸送、(2)保管、(3)出荷に至る新たな物流システムを構築、鉄道へのモーダルシフトが実現した。この取組により年間525,000kgのCO2排出量削減を実現するとともに、化成品輸送の新たな可能性を示した。
物流環境啓蒙賞
・受賞者
 ・ヤマト運輸株式会社
・功績事項
 ・「ネコロジー」を合言葉にした環境保護活動の推進
・コメント
 ・ヤマト運輸では、その企業理念に基づき、環境保護活動を積極的に推進してきたが、これまで会社が独自に、自社グループで行ってきた環境保護活動を、今後は顧客も含めて、より幅広く実施していくことを目指すことにした。そのような活動に、親しみをもってもらい、参加者をより広げていくために、環境保護に関する活動の理念・指針に「ネコロジー」と名前を付けた。この言葉をヤマト運輸と顧客や地域社会を結ぶ合言葉として活用し、様々な取組を積極的に実施してきた。この取組により全国各地でエコドライブや走行距離削減の取組など、自主的な環境活動が始まり、社外でも、荷主や地元の高校生を巻き込んだ活動が始まっている。
物流環境負荷軽減技術開発賞
・受賞者
 ・ボックスチャーター株式会社
・功績事項
 ・全国各地で環境配慮の「廃材ゼロ」を実現するJITBOXチャーター便リターナブル資材「Fitボード・Fitラック・Fitガード」の開発と流動管理運用
・コメント
 ・ボックスチャーターは、ロールボックスパレットを活用した輸送サービスを、全国の大手運送会社とのフランチャイズシステムで提供している。今回、「簡単に」、「安全で」、「廃材の出ない地球環境に配慮した輸送を」といった顧客の声にこたえるため、リターナブルな梱包素材として「Fitボード・Fitラック・Fitガード」の3種類をヤマト包装技術研究所と共同開発した。これらの資材をボックスチャーター事業参加会社内で流動させて再利用することにより、梱包材の「廃材ゼロ」を可能とした。さらに、従来の木枠梱包と比べ、梱包時間の短縮等によるリードタイムの半減、梱包関連コストの約7割削減を実現した。
物流環境特別賞
・受賞者
 ・一般社団法人 愛知県トラック協会
・功績事項
 ・トラック運送事業者に対する省エネ走行研修等の実施によるエコドライブの啓蒙・普及活動の推進
・コメント
 ・愛知県トラック協会は、平成9年以来、愛知県域を超えた幅広いトラック運送事業者に対して、階層に応じた省エネ走行研修や、毎年1回の省エネ走行競技会を実施するなど、環境意識の高揚・啓蒙を図る活動を継続的に実施している。また、独自に開発した省エネ運転解析ソフトを用いて、運転者本人に各種運転データをグラフ化して理解させ、フィードバックするなどの工夫を行い、研修前後では10%前後の燃費の改善効果がみられている。昨年までの15年間で受講者数27,915人、延べ参加企業数は4,986社に達した。

・受賞者
 ・プロロジス
・功績事項
 ・大型物流施設における環境負荷低減
〜これまでの取組とプロロジスパーク座間2での取組〜
・コメント
 ・プロロジスでは、物流施設専門の不動産会社として、全世界で環境に配慮した施設の開発を進めており、我が国においても、地域環境や災害特性を考慮した日本独自の最新環境施策の導入を進めてきた。プロロジスパーク座間2の建設に当たり、今までの取組の中から、太陽光発電・地下水の浄化等この場所に最適なものを選択し、環境負荷低減効果をあげるとともに、緑化により景観に配慮し、敷地内の一部を歩道として地域社会に開放するなど、一般の住民に対する物流施設のイメージアップにも寄与している。CASBEE Sランクを取得した。
一般社団法人 日本物流団体連合会
物流環境大賞事務局

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-3 全日通霞が関ビル5階
電話:(03)3593-0139 / FAX:(03)3593-0138

過去の受賞者概要

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